2013年7月14日日曜日

いじめ問題は解決する― 日時計主義の教育を ―


 高校教諭のK.Oです。                                
 かつて、いじめの問題を指導しました。1人の女子生徒がターゲットにされ、3~4人の男子生徒からいじめられた事件でした。携帯電話に悪口のメールが送られる。それも複数から集中的に繰り返して。教科書等も隠されたり、いたずらされることが頻繁に起こったのです。それが発覚し、加害者の男子生徒は無期停学処分となりました。

  私は指導担当として、長期間彼らを指導することになったのです。授業には出席できないので、主に清掃等の奉仕作業・読書・反省文・面談を行いました。面談では生徒の話を聞きながら、人間は神の子でみんな素晴らしい生命であること、また愛と感謝についてや思いやりのある生き方等を話しました。とくにノートを1冊用意させ、自分と周囲の人達の良いところをさがして、書くことを指導したのです。自分の良いところを5つ、友達の良いところを5つ毎日毎日書かせました。

  はじめはなかなか書けませんでしたが、だんだん書けるようになっていきました。つまり光明面を見て、日記を毎日書いたわけです。今思えば、この日時計主義の日記を中心とした、日時計主義の教育が彼らが立ち直る一番の力になったと思います。その後、彼らは処分解除となり、教室に戻ることができました。女子生徒も男子生徒たちも無事卒業していきました。

生長の家総裁、谷口雅宣先生は次のようにご教示くださっています。

  この日時計主義の生き方をしていれば、「物がほしい」とか「遠くへ行きたい」とか「まだ足りない」とか「不安である」などという一種の精神的飢餓感から解放されます。今の日本には物があふれているのに、そういう“心の貧困”があります。物が多いことで、かえって精神が飢えている――そういう物質主義的な生き方から抜け出す道が生まれてくるのです。価値観の転換が行われて、外から何かを付け加えることで幸福を感じるのではなく、内部の神性を開発することに喜びを見出す。他から奪うことではなく、他に与えることで充足する――そういう新しい人間の生き方が広がっていく。
        『次世代への決断―宗教者が“脱原発”を決めた理由』178179

 生徒たちは物をあふれほど与えられているが、心が貧困で満たされていなかったのでしょう。いじめ問題は必ず解決します。本来、実在世界にはないからです。生徒の欠点、悪いところを指摘しても解決しません。いじめをさがしだすだけでは、なくならないのです。すべての生命、植物も動物も鉱物もその生命を愛し大切にするこころは、自分や友達の良いところを見て思いやる生き方に生長します。

 良いところ、明るい面を見る日時計主義の教育を実践しましょう。
 自然界に、教え子に、先生方に神の愛を与えましょう。          
                                                                K.O
輝く喜びの時刻のみを記憶し、語り、思い出す生き方

2 件のコメント :

  1. K.O先生,ありがとうございます。
    『物が多いことで、かえって精神が飢えている』
    確かに近年それを強く感じますが,大人が子供たちの魂の栄養になるものを与えてあげることが必要ですね。

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    1. コメントありがとうございます。
      大量生産、大量消費、大量廃棄の社会(経済)にも、問題があると思います。
      こころを豊かにする教育(教材)が必要ですね。
      ハートTOハートで、生徒と教員がこころを一体にする指導が大切であると考えます。

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