2013年8月12日月曜日

解放と引き出しの教育


高校教諭のK.Oです。 

「O君、よく髪を切って直してきたね!合格!」と私は褒めて握手をしました。かつて、O君は入学してから約7ヵ月間、ずっと茶色に染めた長い髪をしていました。月1回の指導で毎回のように注意され、それでも彼の髪の毛に全く変化はありません。ついにO君の母親に来校願って、指導をしてもらうようお願いしました。しかし余計に反抗的な態度にエスカレートしていったのです。私は困ってしまい、『生命の教育』(谷口雅春先生著)に救いを求めました。すると本書には、次のように書いてありました。 

子供を善に導くにはなるべく叱らない方がよいのだ。叱るということは子供の心に悪しき行為を二重に印象することになるのであって、今度またその悪しき行為を自然的に繰り返そうとする傾向を助長するものである。(141頁) 

私はハッとし、生徒の欠点を見て良くしようと、力が入っている自分を反省しました。私はO君の「完全円満な“神の子”」のすがたを祈り、明日の指導はさらりと流そうと考えていたのです。すると翌日O君は髪の毛を切っており、他の先生方も皆、驚いた様子でした。 

児童・生徒の指導には、解放と引き出しの二方面が整うとき、効を奏します。 

                                   K.O

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