2014年2月11日火曜日

私を鍛えてくれた先生  - 愛による和解 -


高校教諭 K.O

同僚の実相を拝む
「先生の机、私が拭いておきました」と山田先生(仮名)が、優しい目をしながら照れくさそうに言ってくれた。その時私はあまりのうれしさに感激して、「机を拭いてくれてありがとうございます」と先生にお礼を言い感謝した。涙が目にあふれるような思いであった。この日を境に、四月から約半年間続いた山田先生との不調和が解消し、心から和解することができた。一切は自分の責任であった。それからは生徒のことなどで普通に話をしたり、相談することができるようになったのである。

 4月新年度がスタートし、私は1学年主任となった。HR担任6名・学年付き2名、計9名のスタッフで学年団を組んだ。入学式・始業式、そしてオリエンテーション等、忙しい中にも新入生を迎える充実した新学期であった。しかしながら学年団の中に、不満げな表情で会議等で何かと反対する先生がいた。中傷や暴言、しまいには打ち合わせや会議を飛び出して行ってしまうのである。会議もまとまらなくなり、他の職員も大きな迷惑を被ることとなった。教員生活で、今まで経験したことのない大きな問題に直面した。苦悩の日々が続いた。 

 家内に胸の内を明かし、また上司や同僚にも相談した。生長の家の講師からはアドバイスをいただいた。 

  夏休みも終わり、2学期が始まった。春から100日間の祈願を決意し続けてきて、その日は99日目であった。そろそろ祈りも成就し素晴らしいことがあるに違いないと思っていたのである。しかしこの日の学年会議では、最大級の反対反抗があった。大声で怒鳴り、席を立って出て行ってしまったのだ。会議は混乱した。理由は、自分の意見が通らないことへの不満にあるらしい。私は先生を呼びに行き戻ってもらい、再び皆のいるところで意見をまとめた。私も改めるべきところがあることを反省していた。しかし私のことだけでなく、皆が不愉快な思いをし困っているとすれば、これは学年全体の大きな問題であると思った。私一人が我慢すれば済むということではなくなった。校長先生に実態を話すべきと思い、まず教頭先生に報告した。そして今後の対応を相談した。 

 この間、如何に悩みがあろうとも、今やるべき事は断固としてやった。祈りを徹底して実修した。早朝神想観後、山田先生他学年の8名の先生方と、240名の1学年の生徒の実相を祈った。学校でも先生・生徒の光明面に感謝し長所を讃嘆する祈りと、赦しの祈りを実修した。また聖典を拝読した。そして一切を神様に全托した。このようななかで半年が経過した。現象的には山田先生のことや、学年の先生方を如何にまとめていくかの困難を抱えていた。 

愛の表現
 しかしついに神様の救いの光が、私にも与えられた。
谷口雅宣先生の「愛と赦しのための祈り」であった。私はそれを見た瞬間、直感的に「あ!これだ!」と思ったのだ。 

   我らは「子」への愛が足りなかったのではないか。あるいは、愛があっても、自分のことのみに関わっていて、愛の表現をする機会が足りなかったのではないか。 

 私の悩みを解決してくれた、光のコトバであった。 

  山田先生が反発していたのは、私のこころの陰であった。「私が山田先生に愛が足りなかったのだ。愛の表現が不足していたのであった」と心から反省し、懺悔した。丁度そのころ、女子生徒の容儀の指導が必要なときであった。山田先生は学年の生活指導の係であることから、先生の意見を尊重して、計画を立ててくれるようにお願いした。2~3日後素晴らしい計画を立てて、私にまず見せてくれた。これでやろうということになり、学年皆で指導を行ったのである。そして終わってから学年会議の席で、山田先生の計画の良かったところを具体的に褒めてあげた。それからというものは、山田先生は心を開いて明るい素直な表情で、私とやさしく話してくれるようになったのである。学年会議でも積極的に意見を述べ、学年全体のために貢献してくれた。そして私の机を拭いてくれたのであった。山田先生は、はじめから素晴らしい先生であったのだ。 

 先生方の充分な理解がなく、単に力で押し切るとか、権謀術数を用いて事を進めることは良くない。そのときはうまくいっても、後に不信を残すことになるのである。谷口先生は愛によって解決しないものはないのである、愛に勝る力はないのであるとお解き下さっている。愛と愛の表現の偉大なることを、改めて教えられた。 

 ああ!山田先生は私の愛を引き出してくれた、愛の表現の大切なことを教えてくれた観世音菩薩様であった。学年の先生方も私を磨いてくれる菩薩様であると解った。HR経営等で生徒の指導に苦労している、HR担任と困難をともにして、またHR担任の喜びを私の喜びとして受け入れる心境になった。そのとき全てが一変した。 

 こころが明るく、かるく、さわやかである。「すべては一体」の自覚であろうか。
  涙が流れた。
  感謝合掌。
  ありがとうございます。

K.O

4 件のコメント :

  1. K.O先生。感動して読ませていただきました。私も同僚の先生との確執は何度かありましたが,和解の祈りで解決しました。

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    1. コメントありがとうございます。Y.S先生のご活躍、投稿は素晴らしいです。ともに頑張りましょう。

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  2. 素晴らしい体験で、自分が恥ずかしくなりました。たぶん、ここまでできないだろうと思ったからです。でも、一歩ふみでないと、このような結果は出ないのではないか、とも思い、自分の来し方を反省しました。

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    1.  コメントありがとうございます。私の体験が参考になれば、幸いです。私もはじめは、不安で悩みました。生長の家の真理によって導かれ救われました。今は幸福な教員生活をおくることができます。
       あなた様も、どうぞ生長の家の真理を学ぶことをおすすめします。生長の家公式サイトをご覧ください。書籍等の案内があります。
       あなた様の幸福をお祈りいたします。

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